絵を描いた後に作品の保護していますか?
パステルや鉛筆・木炭で描いた絵を保護するための「フィキサチーフ(定着液)」の種類と使い方、注意点について解説します。
フィキサチーフとは
フィキサチーフ(Fixative)は、一言でいうと定着液です。フキサチーフ、フィキサチフなどとも呼ばれます。
フィキサチーフを吹きつけることで、 固着力の弱いパステルや鉛筆、木炭を使った作品に粉落ちや汚れを防止します。
たとえば、パステルで描いた絵はそのままだと絵からパステルの粉が落ちてきたり、触ると色がすれたりしまいます。そこで、絵に定着液のフィキサチーフを使うことで、しっかりと画面の表面を保護することができます。
パステル画の場合は、フィキサチーフを使いすぎると、樹脂膜ができて色の深みが増して作品のイメージが変わってしまうことがあるので注意が必要です。
聞いた失敗談ですが、赤ちゃんのたまご肌を描いたパステル画にスプレーし過ぎで、肌の感じが変わったので、それ以後はスプレーに気を使うようになったそうです。おじいちゃんを描いたときには、遠慮なくスプレーを出来たという笑い話付きでした!
フィキサチーフの種類
フィキサチーフは2種類です。パステル専用と、その他の描画材料用です。
パステル画の場合、使用したパステルによっては、フィキサチーフを使うと色が強くにじみ、作品の感じが変わってしまうことがあるため、石油系のパステル専用フィキサチーフがあります。
パステル画に使うフィキサチーフは、パステル専用を使うようにしましょう。
フィキサチーフの使い方と注意点
フィキサチーフは、スプレー缶タイプと霧吹きを使うタイプがありますが、無難なスプレー缶をオススメします。スプレー缶タイプは、プッシュすればスプレーの噴射口から作品に吹きつけれることができるのでお手軽です。
フィキサチーフは、作品のイメージが変わってしまうことがあるので、まずはテストしてから本番の作品に使うことをオススメします。せっかく時間をかけた作品がフィキサチーフで違う感じになってしまったら、とても残念ですからね!
作品から30~40cm離れたところから、作品にフィキサチーフを薄く吹きつけます。作品の中で粉末量が多くてしっかりと定着していきたい部分は、2度3度としていきます。ただし、あまり多く吹きつけすぎてしまうと、色がにじんだりするので気をつけてください。
安全上の注意も必要です。火気の近くや他の人がいるところでは使用しないようにしましょう。