東京の春陽展は発表の場を、2007年第84回から『国立新美術館』に移しています。
この国立新美術館は、とても印象的な建物で、少し意外な建物もありましたので紹介します。
東京・六本木にある「国立新美術館」
国立新美術館は、港区六本木にあります。
美術館が収蔵品(コレクション)を持っていなくて、春陽展のような公募展・企画展をおこなうためのギャラリーとなっています。展示するスペースは、国内最大級の約14,000平方メートルです。
国立の美術館としては、国立西洋美術館(1959年)、東京国立近代美術館(1969年)、国立国際美術館(1977年/2004年移転)、京都国立近代美術館(1986年)に次ぐ、5番目の施設で2007年に開館しました。
春陽展は、それまでの上野・東京都美術館から新しい国立新美術館へ移動することになり、2007年から国立新美術館です。
国立新美術館の建物は黒川紀章の設計で、建物正面の波打つような曲線のガラスの壁が非常に特徴的です。2007年の東京都知事選に出馬したときは、隅田川をクルーザに乗って選挙活動していた人ですね。
国立新美術館の正門側
こちらが正門です。
大江戸線・日比谷線の六本木駅から歩いてくると、この正門から入ります。正門から入ると正面に、国立新美術館の全体的な建物のフォルムを見て入ることができます。
正門を入ってすぐに券売所があります。国立新美術館の建物内に入るのは無料ですが、チケットが必要な企画展・展示展があります。建物内にチケットを購入する場所はありませんので、ここでチケットを買って中に入ります。
入口手前の円盤上の屋根をした建物に意外でビックリ!
正門入口(エントランス)の手前に、円盤上の屋根をした丸い建物があります。
この建物は美術館内に傘を持ち込まない為の傘置き場で、なんと傘置き“専用”の建物です。最初はトイレか喫煙所かと思って、入ってみたら傘置きだけで、ぐるっと一周しているのに少々意外でビックリしました。
インスタ映えポイントがいっぱい!
国立新美術館は非常に印象的な建物ですから、インスタ映えポイントがいっぱいあります。
一眼レフカメラを持ったカメラマンとモデルさんという組み合わせで、写真を撮っているのを何組か見かけました。
傘置き場の手間には、謎の「ガラスの家」がありました。
実はコレ「ガラスの茶室 – 光庵」という茶室を表現した作品(吉岡徳仁)です。ちょうど、今年の「第96回春陽展」が始まった2019年4月17日から特別公開がされました。今後は、2021年5月までの約2年間公開予定で、あと2回の春陽展はこの作品が展示されている予定です。
この「ガラスの茶室」は、京都の将軍塚青龍殿・佐賀県立美術館でも展示され、今回は国立新美術館での展示となったようです。
透明なガラスなので分かりづらいんですが、入口(にじり口)があって、この「ガラスの茶室」へ人が入ることが出来ます。茶をたてるイベント等も過去にあったようです。
国立新美術館の乃木坂入口
こちら側が、正面と反対側にある乃木坂入口です。千代田線「乃木坂駅」から来ると、こちら側の入口に直結しています。こちら側から入ると、建物全体の印象的なフォルムを見ないまま、館内に入っていくことになります。
館内 1階フロアマップ
・企画展示室 1E
・野外展示室 A・B・C・D・E
・カフェ「カフェ コキーユ」
・インフォメーション
上を見上げると赤い輪が印象的な円錐形の正面入口を入ると1階フロアです。
大きなコンクリートの逆円錐形が2つあり、それぞれの円錐の上には、2階と3階でカフェとレストランがあります。おそらくそうだろうと思って近寄ると、予想通り片方は、1階部分がトイレになっていました。もうひとつの大きい方は、入口は見当たりませんでしたが、中には何かの部屋があるのでしょうか?
色々な場所にコインロッカーがあります。ロッカーに手荷物を預けて、ゆっくりと展示をみることができます。預ける時に100円硬貨を入れて、使用後に返却されるよくあるタイプです。
館内 2階フロアマップ
・企画展示室 2E
・カフェ「サロン・ド・テ ロンド」
館内 3階フロアマップ
・講堂
・研修室 A・B・C
・アートライブラリー
・レストラン「ブラッスリー ポール・ボキューズ ミュゼ」
3階には、美術関係の図書館(アートギャラリー)がありました。
中に入ってみましたが、結構人がいて調べ物をしている人が多かった印象です。過去の春陽展の画集も置いてありました。
館内 地下1階フロアマップ
・カフェ「カフェテリア カレ」
デザイン性の高い椅子がいくつか置いてあるスペースがあります。地下1階にはカフェがありますが、椅子に座ってしばらく休憩させてもらいました。